貧すれば鈍す・2026
2月14日。日本人が金銭面でも精神面でもすっかり貧しくなってしまったことを思い知らされる日です。
表向き、女性が男性に対して、もはや日本に限らず全世界的に貴重品となってしまっているチョコレートをプレゼントする日ということになっていて、それだけでも不埒千万です。
そんな貴重品であるチョコレートをもらえる人はさぞかし有頂天になっていることでしょう。
他人を踏みつけながら喰うチョコは旨いか?
そう。この日は、己の意に沿わない人間を公然と蹂躙できる日ということでもあります。
私のような非モテ弱者男性は毎年この日になると、自分よりもはるかに低知性なバカップルどもの侮蔑の目におびえなければならず、暴徒に襲われることを恐れながら過ごさなければならないのですが、昨今では日本社会全般的に右傾化してそれが取り返しがつかないところまで行ってしまったため、単におびえるだけに留まらず、街中を歩くのも命懸けになります。
政策とは無関係な外見が選挙の投票先を決める主たる要素になるくらいには反知性的な国民性であり、もはや己の意に沿わない人間を蹂躙することなど何とも思わない愚民が大半を占める本邦では、丸腰で生きるのは困難を極めます。
ましてや、日本には「他人の不幸は蜜の味」という言葉もあり、他者の不幸が娯楽と化してしまっています。先日の衆議院議員選挙でも、日本の自称大人の大半がそのような低レベルな思考の持ち主であることが可視化されてしまいました。
ただでさえ、日本の年中行事には公然と他者を蹂躙するものが多すぎます。今日はその最たるもので、ほかには、校内カースト固定化イベントである成人式、今日と表裏一体となっている1ヶ月後、富裕層の女子限定の桃の節句、反民主主義を高貴な色で塗布した4月の某日、、富裕層の男子限定の端午の節句、私のような非モテ弱者男性にとっては苦痛以外の何物でもない6月1ヶ月全般、体育会系を増長させる海の日や山の日やスポーツの日、公然と悪魔に魂を売るかぼちゃのお化けの日、貧者と異教徒には氷の如く冷たいクルシミマスの日…。
これらの年中行事をせめて半減させてくれませんかね? 非常に生きづらくてたまりません。
もちろん、今日は私が貴重品であるチョコレートを口にするなどもってのほかで、日本で低俗な商業イベントと化したこの日の本来の趣旨である聖職者の殉教の日にちなむかの如く、喪に服すまねごとをしなければなりません。
どうせ今日引きこもるのであれば、今日私は確定申告前の最終確認をして、いつでも申告できる状態にしたいと思います。
それにしても、私は死ぬまでに、あと何回この苦痛を味わわなければならないのか…。もちろん蜜の味でもチョコの味でもなく、苦渋に満ちた味を。
